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2021年12月17日

Good On International ー Taiwan編

  • Special Feature / 特集
  • Good On International / グッドオンインターナショナル

今回は、前回の特集“Good On People”に登場して頂いた台湾のGood Onのキーマン、Ericさんに少し違う視点からインタビュー。

台湾で人気の「A ROOM MODEL」や「ROLLING ON」といったショップのオーナーである一方、台湾におけるGood Onの代理店業務を担う彼に、<Good On Taiwan>としてのディストリビューターの視点から、台湾ファッションの現状や今後のGood Onの台湾国内での展開についてお話し頂きました。


台湾にスポットを当てた特集の第2弾。
昨年開催された 2021SS Good On Taiwan Exhibition の模様を収めた写真とともに ご覧ください。

/// 2021SS Good On Taiwan Exhibition 会場の様子

Q_現在(2021年11月上旬)の台湾のファッションシーンやアパレル業界の状況について教えてください。

台湾は世界に比べるとCOVID-19の被害は比較的少なく、安全な方であると認識されています。

なぜここまで感染拡大を抑えられているかというと、15年ほど前にSARSという感染症を経験しているからです。

とはいえ、過去数ヶ月に渡ってCOVID-19の影響で、アパレル業界と小売業は本当に悲惨な状況でした。台湾の人々は感染予防にすごく気を遣い、誰もがあまり外に出ないように努めていたため需要が落ち込みました。

5月、6月頃はファッション好きの人たちを街で見かけず、存在を感じないほどでしたから。

当時はほとんどの産業が非常に荒れ果てていて、閉店を余儀なくされた古いお店も多くあります。

そのような状況下において、我々の実店舗のお客様も、6割か7割くらい減りましたね。

ECでの販売も思ったほど伸びず、日用品やスポーツウェアを購入している人が多いようで、ファッションにお金を使う人はそれほど多くありませんでした。

日本での勢いに比べ台湾でのGood Onの勢いは少し弱まった時期もありました。

台湾でのGood Onは、気軽に購入するデイリーウェアというよりファッションアイテムとしての認識が強いので、日本とは少し捉え方が違うせいかもしれません。

最近は状況が少しずつ良くなり、飲食店もオープンして集いの機会が増えてきたので、小売業界も活発になっています。もうすでに夜は日本よりも多くの人で賑わっているのではないでしょうか(笑)。

最近のアパレル市場に関してはCOVID-19の影響もあって少し退屈で、これまで様々なスタイルがあって面白かったのが、最近ではどんどん似通ってきている気がしています。
特に注目されているようなスタイルはむしろ無いように思いますね。

/// 左 : Ericさん 右 : 通訳のLeeさん

Q_台湾でGood Onの取り扱いを始めた経緯を教えて下さい。

お店での取り扱いを開始したのは、実店舗をオープンした直後の2013年頃でしょうか。

私は日本が好きでよく訪れていたのですが、最初に買ったGood OnはOSHMAN’S新宿店で買い物をしていたときに偶然見つけたTシャツでした。
それを2年間着用していく間に「このTシャツはなんて凄いんだ!」と、そのTシャツの品質の高さとピグメント染めの色に惹かれてしまいました。

そして、ぜひGood Onを取り扱いたいと思い、Good Onのオフィスにメールを送って自身のお店について伝えました。


とはいえ、初めて台湾で販売をスタートしたときには、正直みんなに受け入れられるとは思っていなかったんです。

はじめは「A ROOM MODEL」から取り扱いをスタートしたのですが、店長を務める女性スタッフのGood Onの最初の印象は「高いTシャツだな」だったそうですから(笑)。


「ピグメントダイ」というワードは、台湾の人、特に女性のお客様にとっては非常に珍しいものでした。

Good Onのカラーバリエーションが魅力的に捉えられたことは日本と同様ですが、「色褪せ感」、「風合い感」についても予想以上に台湾の人々から「面白い」と思ってもらうことが出来たので人気が出ました。


そういったことが認知されるようになったことで多くのお客様にご購入頂けるようになり、何度か着用してからまた他の色を買いに戻ってきてくれるようになってとても嬉しかったですね。

私の好きな、新(新製品)と旧(ヴィンテージ品)がスタイルとして共存できる、と確信できました。

Q_お店での販売で手応えを得たことで、Good Onの台湾代理店として更に販売網を拡大できると考えたのですね。

誰でもクローゼットの中には沢山の服を持っていますが、多くの人はその中で頻繁に着ている服はわずか数着だと思います。

Good Onの服はその数着になれる存在だと確信していましたが、私の店の力だけでは足りないと思いました。

そこで、Good Onの良さが台湾中のレベルの高いお店によって広く発信されることを期待して、私が台湾のエージェントになれるか相談しました。
打ち合わせを重ねた結果、快く承諾して頂けたことで、台湾の代理店<Good On Taiwan>として運営をスタートすることが出来ました。

Q_日本とは気候の異なる台湾では、Good Onの商品の需要や売れ筋も異なるかと思いますが、いかがですか?

台湾の夏はとても湿気が多く蒸し暑いので、日本よりもっと厳しく暑さを感じると思います。

ですから、やはり一番売れるのは夏の時期の半袖のTシャツです。

そして秋でも台湾の気温は20度から25度になります。

日本と比べると秋でも半袖スタイルについての問い合わせが多く、Tシャツを販売する時期が長いと思います。

今年もGood Onを買いに来てくださった常連客が多くいらっしゃいました。

コロナ禍のような状況であっても、いつもお客様の心にはGood Onがあって、生活の一部となっているんです。これはとても嬉しいことです。

Good Onを展開し始めてからずっと、新しいお客様には非常に興味深く関心を持って頂くことができていて、ほとんどの人が喜んで試してくれます。カラーバリエーションとして複数枚ご購入くださる方や、着替え用にまとめてご購入頂けるリピーターさんも沢山いらっしゃいます。

Q_現在台湾ではどのようなお店でGood On を取り扱っているのでしょうか?

台湾には現在、ヴィンテージショップ、アウトドアグッズショップ、サーフショップ、セレクトショップなど、10ほどのディーラーがいます。
各ディーラーには独自のスタイルがあり、Good Onはそれらのどのお店にもフィットし、定着しています。

はじめは私のお店のスタイルと同じような雰囲気のお店から取り引きをスタートし、その後アウトドアや他ジャンルのショップにも展開していきました。

/// A ROOM MODEL
/// ROLLING ON
/// EVERYDAYWARE & CO

Q_Good On が台湾の方々に受け入れられている大きな理由は何だと思いますか?

価格は台湾人にとっては少し高いですが、Good Onには台湾人を納得させることができる多くの魅力があります。

アメリカの綿、さまざまなカラーバリエーション、ピグメントダイ(顔料染め)、シンプルなスタイル、縮むことがなく長く着られる耐久性。

人々を惹きつける風合いに加え、実用的な魅力まで、これだけ兼ね備えているのは凄いことだと思います。

ピグメントダイは女性に限らず男性にも好評で、むしろ男性の場合は「ピグメントダイこそGood Onである」と感じてくれている人が多いです。

またUSAコットンは日本のGood Onユーザー同様、台湾でも人気があるポイントとなっています。

さらに、台湾人は特に「コストパフォーマンス」を重視する傾向があります。

これは日本と少し解釈が違っているかもしれませんが、台湾人にとってはコストよりもパフォーマンスが重要であり、少し高くても質が良いもの、長く着られるものを好む傾向があります。
Good Onのアイテムはそんな台湾の人、特に30代以上のお客様にとって、すごく受け入れられていると言えますね。

価格が安くても質の悪いものはいらない、という感覚がしっかり根付いている感じで、品質の良くないものは買わない人も多いです。

Q_台湾のバイヤーがGood On を選ぶ際、ポイントとしていることはありますか?

一般のお客様でもバイヤーでも、そこは同じですね。

良い素材に加えて、Good On独自の面白いカラーが最大のポイントだと思っています。他のブランドには無い、一目でそれと分かる独自の珍しい色が沢山あることです。

今の台湾には色々な国のファッションが入ってきています。

その中でも、他のお店、他のブランドにはGood Onの商品のような雰囲気、似たようなものはどこにもありません。本当に特別です。

また、Good Onの与えるイメージは「リラックス」そして「カジュアル」です。

このイメージは、デイリーユースに最も適している商品という強い説得力となり、多くのバイヤーが気に入るポイントでもあります。

Q_これから先、Good On に期待することは何ですか?

最近、Good Onではブログ、ライフスタイルルックブック、今回のような特集など面白いプロジェクトをたくさん発信されているので興味深くチェックしています。
ローンチするたびに台湾の人たちも楽しみにチェックしていて反響があります。

Good Onのオフィシャルインスタグラム、そして我々が発信している「A ROOM MODEL」などのインスタグラムの双方を見ている人が多い印象で、スマートフォンを通じて伝わる情報がクロスオーバーしていると言えます。

今後も日本で様々な発信を続けてもらい、台湾でも同様に発信を続けてGood Onのブランドイメージを一緒に深めていけたらと思っています。

@good_on_taiwan
@aroommodel
@rolling.on
@everydayware

Q_では最後に、Good On Taiwanの今後の展望を教えてください。

<Good On Taiwan>の公式サイトを来年の公開を目途に計画しています。

現在撮影などを進行している最中なので、楽しみにしていてください。

前回の展示会の時はCOVID-19が台湾中で蔓延しており、政府によって室内の人数制限や国内の移動制限が厳しく管理されていたため、台北以外のディーラーは展示会に参加することもできませんでした。

なので、次の2022 FW展示会には各地からバイヤーに来てもらえるよう期待しています。

まだ先になるかもしれませんが、ウイルスの流行が終息すればまた以前のように日本からもスタッフを招いて展示会ができるので、楽しみにしています。

/// Ericさんとスタッフの皆さん

Text : Suemichi Tarodachi(elevenista)
Interpreter : LEE HSUN FANG
Special Thanks : SU YANG CHIH
Produced : Yosuke Niwa(Good On)
Production : KARHTU

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